「小水力発電が果たす中山間地域の底支え」を柏編著『地域再生の論理と主体形成』に書きました。

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2020年1月にもここで、この論文を紹介していますが・・・・なかなかその趣旨が理解されないようなので、再度、宣伝です。

2019年10月に早稲田大学出版部から刊行されています。私の見るところ、多くの書籍で紹介されているのは有利な条件にある小水力発電の事例です。FITの下で、事業者も水車や発電機等のメーカーも十分な収益を受けている。
しかし不利な条件、例えば導水路が山腹を縫うようにして落水地点まで来るところや水量がそう多くはない事例などは、事業をあきらめたりしているので紹介されないのですね。しかしFITは多くの参入事例でメーカーに競争を呼び、例えば太陽光パネルでは価格下落を呼び寄せ、さらなる太陽光発電の普及・再エネのコスト引き下げにつながる「学習効果」が期待されていたはず。だからFITは高値設定になっているし、消費者が賦課金の上乗せを我慢する(いずれは再エネのコスト低下を期待)のですね。
しかし小水力は高値バブルになっていて、学習効果が発揮されていない。その点を指摘し、山陰で起きているメーカーの価格引き下げ・競争状態(地域は狭いので大規模ではないですが)を、本稿では紹介しました。
雑誌や新聞等に書いていたことをまとめたのですが、なかなか読まれるには至らない。残念。
このテーマだけで刊行することが必要かも。

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