伊豆の国市で、水田の上に3.5メートルの高さでパネルをパイプで支え発電する仕組みを皆で行って来ました。手で角度を調整できるタイプで水田の上のソーラーシェアリングは日本初。
この「スマートライフ発電所」は水田を経営する農家自身の発案・施工であり、農業委員会への交渉も、工事を請け負った「発電マン」、県立大学の先生との協力で突破。手での角度調整はつくばのソーラーカルチャーの技術協力を得ていますが、ワイヤーで角度を変えているのでそう難しいようには見えませんでしたが、しかし実際は大変で固定式の方がはるかに簡単とのこと。キロワット当たりの工事費は33万円(固定式だとこの1割弱安い)、10aの水田の全体工事費は1600万前後、売電予定は200万(税別で36円単価の計算)くらい。融資は、簡単ではなかったが、旧農林公庫が最後にOK。まだ作付が終えていない農地(30アールの10a分)は地元信金が出すとのこと。台風や雪などに対応可能ですね。太陽光の角度にも合わせられる。
請け負った株式会社発電マンの岩堀さんが日曜に見学会を開いてくれたので、早速皆で伺いました。柱は5メートル間隔なのでトラクターや田植え機は大丈夫。が、8条植えの最新式の
田植え機は難しい。単管の下は60センチの深さに生コンのかたまりを入れて支えている。隣は里芋のソーラーシェアリングだが、全く同じやり方。
パネルは既製品によい大きさがないので特注。遮光率は38%(端が5メートル確保できず4.5mなので35%を超えた)だが、6月半ばの田植え、同月末のパネル完成、まだあまり時間が経過していないが隣の田と比べて遜色は無さそう。
成果を期待したい。日本発のこの空間の高度利用、見学会に来ていたつくばのスラーブカさん、スロバキア出身だがサイトで発信をしていると、太平洋の離島関係者から大きな関心が寄せられているとのこと。土地を覆い尽くすメガソーラーへの批判としてのソーラーシェアリングだが、我が意を得たり・・・の感じです。
下の写真は、この設置を進めた発電マンの岩堀社長、その前にあるのが手動で動かすパネルの角度調整機。まだ右側の里芋の畑のパネルだけで、左の水田はこれから。10aの農地の上に張ってあるパネルを一斉に動かすのでかなり力が要ります。